歯のクリーニングについて
基本的に全ての方に
歯のクリーニングは必要です。
クリーニング治療にも種類があるため、個々に合ったプランを提案させて頂き、口腔内の環境を良い状態に保ち続けることをお手伝いします。
定期的なメインテナンスに加え、フッ素やPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)等行うことによって虫歯の予防は可能です。
診療方針
健全な口腔環境を維持していくためには病院でのクリーニングも大切ですが、何よりお家でのホームケアがとても重要です。患者様一人ひとり、お口の中の環境は違います。
患者様のお口の中の環境に合った清掃用具の紹介、きめ細かい指導を行っております。また、定期検診の期間や方法も様々ですので、いちばん合ったものを提案させて頂きます。
歯のクリーニングとは
歯のクリーニングとは、歯垢や歯石、着色を取り除くことです。歯垢(プラーク)は食べかすや唾液、細菌などが混ざり合ってできる歯の表面や歯と歯の間に付着している汚れで、歯にしっかりと付着しているため、うがいなどでは簡単に落ちず、歯ブラシや歯間ブラシでなければ、きれいに落とすことが出来ません。プラークには、食べかすなどの汚れだけでなく、1億個以上の細菌が生息しています、歯石はプラークと唾液中のカルシウムやリンと結びついてできた硬い汚れのことを指します。歯石は歯ブラシによるブラッシングでは落ちず、歯科医院での専用の機械を使ったクリーニングが必要となります。
歯科医院でのクリーニングの目的は、歯垢や歯石が虫歯や歯周病の原因となるためです。定期的な歯のクリーニングは、歯垢や歯石を取り除くことで虫歯や歯周病の予防、口臭改善、歯の美しさを保つ効果があり、定期的に受けることで口腔内の健康を維持します。また、近年では歯周病と心臓疾患・脳血管疾患・糖尿病などの全身疾患との関係性も明らかになってきています。
クリーニングの具体的な内容は患者様の状態によって異なりますが、まず最初に歯周病の状態をチェックさせて頂きます。その後、クリーニング専用の器具を使い、汚れの除去と表面を磨くことにより、再度歯の表面に汚れがつきにくい環境にします。必要に応じて磨き残しのチェックや患者様に合った歯磨きの仕方などをお話しさせて頂きます。
こんな方にクリーニング治療がおすすめです
- 歯の着色汚れや黄ばみが気になる方
- 歯石や歯垢の除去を希望する方
- 口臭を改善したい方
- 虫歯や歯周病を予防したい方
- 定期的なメンテナンスで口腔内の健康を保ちたい方
クリーニング(スケーリング)の頻度について
クリーニング(スケーリング)の頻度は、一般的に3〜6ヶ月に一度が推奨されています。個々の口腔内の状態や歯周病のリスクに応じて異なる場合もあります。歯石が溜まりやすい方や、歯周病のリスクが高い方は、より頻繁なクリーニングが必要となることがあります。定期的なクリーニングが健康な口腔内環境を保つ鍵となります。
クリーニング治療について
歯茎(歯周ポケット)の検査
歯と歯茎の間には歯周ポケットと呼ばれる隙間があり、正常な値は2~3mmと言われております。
その値を測ることによって歯周病の進行度合いや炎症の有無などを知ることができます。
歯のクリーニング
歯石は歯面に付着した汚れが固まって石灰化したものです。歯に付着しており、それ自体の病原性はありませんが、表面がでこぼこしていて、歯垢が付きやすいため、一般的に超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除きます。
「クリーニングの頻度」
歯周病の進行度合いにより異なりますが、1~3ヶ月のサイクルで来院し、安定した歯茎の状態を管理してくことが大切です。
汚れの種類別クリーニング方法
歯垢 | 染め出しを行った際に、赤く着色する部分が歯垢です。 比較的新しく付着したもので、丁寧な歯磨きで除去することができます。 普段磨けていないところが上手に磨けるように歯磨き指導をしていきます |
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バイオ フィルム |
バイオフィルムとは歯垢が長期間滞留したものです。染め出しを行った際に、青く着色する部分がバイオフィルムで、長期間付着した状態で膜を張って、歯磨きでは容易に除去することができません。 PMTCという特殊なお掃除で除去することができます。 |
歯石 | 歯石とは歯垢が石灰化したものです。歯垢が付着して2〜3日で石灰化が始まります。 歯石は歯ブラシで落とすことはできませんので、歯周病治療の一貫としてスケーリング(歯石取り)を行います。 |
着色 | コーヒー・紅茶・お茶などの色素沈着、タバコのヤニ、歯の表面のステイン(着色)は、歯磨きでは除去することができません。 エアフローという特殊なお掃除で除去することが可能です。また、その後に使用する歯磨き粉等を工夫することで、着色をしにくくすることもできます。 |
変色 | 歯の外側からの「着色」ではなく、歯そのもの(エナメル質・象牙質)が「変色」している場合、エアフローではキレイにすることはできません。 薬剤を使用して歯そのものを漂白するホワイトニングが効果的です。 |
保険適用のクリーニング
保険適用のクリーニングは、主に歯周病の予防や治療を目的として行われます。歯周病の状態チェック、歯石除去(スケーリング)や歯周ポケットの清掃(SRP)が対象となり、基本的なケアが保険内でカバーされます。ただし、美容目的のホワイトニングや着色汚れの除去は保険適用外となります。
・スケーリング
スケーリング(歯石取り)は、歯科医院で行う歯のクリーニングの一種です。主に歯の表面や歯周ポケット内に付着した歯石やプラーク(歯垢)を機械的に取り除くための処置です。スケーリングには、手用の器具や超音波スケーラーを用いることがあります。その後、歯肉縁下の歯石の除去を目的としたSRP(スケーリング ルートプレーニング)という治療へと進めていきます。
・SRP
スケーリング・ルートプレーニングは、歯科で行われる歯周病治療の一環です。これらの手法は、歯の表面や歯根部分に付着した歯石やプラークを除去し、歯周ポケットの健康を保つことを目的としています。
ルートプレーニングが必要になるのは、主に中等度以上の歯周病が適用です。中等度以上の歯周病では、歯周ポケットの内部に溜まってしまった歯石を取り除くことが必要となります。そのまま放置しておけば、さらに感染は拡大し、歯を支える骨を溶かしてしまう恐れがあります。歯石を取り除いた後は、ルートプレーニングで歯根の表面をツルツルに滑らかな状態にして、歯垢が再度付着しないようにします。
自費診療のクリーニング
・PMTC
自費診療のクリーニングは、保険診療よりも幅広いケアが可能です。歯や歯茎を傷つけない専用の機械を使い、歯石や歯垢を取り除くことに加え、歯の表面をツルツルに仕上げることで再度汚れや着色が付きづらい環境にすることができます。虫歯や歯周病の原因となるバイオフィルムの除去も可能なため予防効果の高いクリーニングとなっています。使用する器具や薬剤も高度なものを用いることが多く、より丁寧で時間をかけたケアが特徴です。美しい仕上がりや快適な口腔環境を求める方におすすめです。また、予防効果を高めるために、定期的な自費クリーニングを推奨しています。
・エアフロー
水と微粒子パウダーを歯に吹き付けることで、歯の着色汚れを簡単に短時間で落とすことができます。PMTCでも落とせないしつこい着色や、歯ブラシが届きづらい歯と歯の間の汚れ・被せ物の周りの汚れもとることが可能なため清掃効果が高いクリーニングとなります。また、歯石取りの機械等で着色を取ってしまうと歯の表面を傷つけてしまうため、着色や汚れがより付きやすくなってしまいますが、エアフローは水と微粒子パウダーによって着色が落ちるため、歯の表面を傷つけることなく安全に落とすことができます。
PMTC
PMTCとは?
PMTCは略称のことで「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」のことをいいます。
歯磨きをしていても、すでに歯に定着して個人では落とすことの出来ない汚れや、プラークの元となるバイオフィルムを歯科医師、歯科衛生士が専門の機器や技術を使って除去することです。処置を行うことで、虫歯の予防はもちろんのこと、歯周病対策にも非常に効果的です。
また、口臭対策や、歯の健康に役立つ方法としても重要です。定期的にPMTCを行うことによって、歯科治療でどのような治療が必要であるのかを知ることにもつながりますし、自分の口腔内の状況を歯科医師や歯科衛生士からアドバイスを受けることが出来ます。
「PMTCの頻度」
定期的(1~3ヶ月)に受診することによって、最終的に自分の歯の健康を維持する効果が期待できます。また、歯石などの除去を行ってくれることから、口腔内の健康を維持することにも役立ちます。
※ PMTCは保険適用外です。治療リスク:処置中しみる症状が出ることがあります。
PMTCのメリット
- バイオフィルムを破壊しプラークの再付着を防ぐ
- フッ素の効果で再石灰化を促進し、歯牙を強化する
- カリエスリスクや歯周病のリスクなど各患者様の口腔内に合わせて、専用の器具やペーストを使用できる
治療の流れ
PMTCの流れ
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- 染出し
- 染出しをすることによって汚れが付いている箇所を明確にします。
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- 汚れの除去、研磨
- 専用のブラシ、フロス、数種類の特殊なペーストを用いて1本1本丁寧に磨いていきます。
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- フッ素塗布
- きれいにした歯に満遍なくフッ素を塗ることにより、今後虫歯になりにくい歯にしていきます。
歯のクリーニングの
費用
保険適用のクリーニング
料金 | 約1,000〜3,000円(3割負担) |
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回数 | 1〜6回(※歯周病の状態によって変わります) |
処置時間 | 30分〜/回 |
自費診療のクリーニング
料金 | 7,000〜12,000円 |
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回数 | 1〜2回 |
処置時間 | 30分〜/回(※着色の度合いによって変わります) |
歯のクリーニングでよくある質問
定期検診を行っているからといってならないわけではありません。
ご自身でのセルフケアがとても重要になってきますので、セルフケアでカバー出来ないところを定期検診でケアしていく必要があります。また、早期発見治療により最低限の治療で済みます。
30分〜1時間程お時間を頂いております。
はい。分からない事や聞きたい事があればお声かけて下さい。
定期検診で不十分なところが見受けられた場合にも歯ブラシの当て方や補助的清掃用具の使い方を再度確認していきます。
エアフロー症例
case 1.
術前
術後
術前
術後
術前
術後
主訴 | 着色が気になる |
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治療期間 | 1日 |
治療費 | ¥7,000(税抜) |
治療内容 | エアフロー |